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「美容室コンサルティングを利用すると、売上が高くなるだろうか」
「どのようにして美容室の経営を立て直せば良いのだろう」
美容室は1年以内に6割が廃業するといわれており、経営が傾いた場合は早急に立て直す必要があります。中には美容室コンサルティングの利用を考える方もいるでしょうが、本当に必要なのか慎重に検討することが大切です。
本記事では美容室コンサルティングのメリット・デメリットを紹介し、経営を立て直す方法について解説します。
まず、美容室コンサルタントとはどのようなものなのかを紹介します。ここでは業務内容と必要性、費用相場をわかりやすく解説します。
美容室コンサルタントの主な業務内容は以下のとおりです。
美容室がより良い経営をおこない、顧客満足度を高めるために必要な知識やノウハウを提供することが目的です。
美容室コンサルタントは必ずしも効果的であるとは限りません。ただ、経営に行き詰まった場合、検討してみるのも一つの選択肢です。
美容室の経営は、年々困難になる傾向にあります。人口が減少する一方で、美容室の数はどんどん増えているためです。お客様や美容師の取り合いになることも多く、1年以内に6割が廃業するといわれています。
数年やっても売上が伸びない場合、美容室コンサルティングを利用してみるのも悪くないでしょう。
美容室コンサルタントの費用には3つの種類があります。
顧問契約の費用相場は、一般的に10万円〜50万円程度とされています。ただし、契約内容や期間、コンサルティングの範囲や内容によって異なるため、必ずしもこの範囲内であるとは限りません。
さらに、顧問契約以外にも、コンサルタントによっては単発のコンサルティングやセミナーなどを提供している場合もあります。自身の経営課題や目的に合わせて、適切なコンサルタントを選びましょう。
時間ごとの費用相場は、一般的に1時間あたり1万円〜3万円程度とされています。コンサルタントの経験や専門性、内容、期間によって費用は変わるため、契約前に相談することが重要です。
時間ごとのコンサルティングは顧客のニーズに合わせて柔軟に対応できるため、比較的小規模な課題や問題解決に適しているとされています。一方で、「経営を立て直したい」といった長期的なコンサルティングには向いていません。
成果報酬型の費用相場は、一般的に売上の一定割合や目標達成に応じた報酬が支払われる場合が多く、その割合は5%〜20%程度とされています。
成果報酬型契約は成果に応じた報酬が支払われるため、美容室経営者にとってリスクが低いとされています。ただし、報酬の金額や成果の評価基準が明確でない場合や契約期間が長期化する場合はトラブルになる可能性もあるため、契約前に十分なすり合わせが必要です。
美容室コンサルタントにはさまざまなメリットやデメリットがあります。両面を知っておくことで、「自店舗に必要かどうか」を検討できるでしょう。
美容室コンサルタントのメリットは以下の3つです。
美容室コンサルタントのメリットの一つとして、経営のプロからアドバイスをもらえる点が挙げられます。
美容室の経営は技術だけでなく、経営戦略やマーケティング戦略などさまざまな要素が必要です。しかし、美容師として優秀でも、経営が上手くいくとは限りません。美容室コンサルタントを利用すれば適切なアドバイスをもらうことができ、経営面の知識や経験不足をカバーできます。
客観的な意見を知ることができる点も美容室コンサルタントのメリットといえるでしょう。オーナーは店舗の経営に深く関わっているため、客観的な視点を持ちにくいことも少なくありません。
美容室コンサルタントは第三者的な立場から、客観的かつ冷静な目で美容室の現状や課題を把握することができます。そのため、経営者自身が気づいていなかった問題点や改善点を指摘してくれる可能性があるでしょう。
美容室コンサルタントを活用することで、売上UPや経費削減などにつながる可能性があります。美容室コンサルタントは経営に関する豊富な経験と知識があるからです。
例えば、美容室の売上UPを目指す場合、売上の増加につながる施策や販促手法を提案してくれるでしょう。業務の効率化や仕入れコストの削減についてアドバイスが得られることもあります。これらの施策により、売上UPや経費削減などが期待できます。
一方で、美容室コンサルタントには次のデメリットもあります。
大きなデメリットとして、コンサルタント費用がかかってしまう点が挙げられます。美容室コンサルタントの費用は顧問契約、時間ごとの費用、成果報酬型合意などによって異なりますが、いずれにしても美容室経営における負担になります。
自分のやり方に合わない提案をされることもあります。美容室経営は、経営者自身が持つビジョンや経営方針によって異なります。そのため、提案されたアイデアや戦略が経営者自身のやり方に合わない場合があるでしょう。
美容室コンサルタントを頼り過ぎることで、自分で考える力が身につかない可能性があります。経営は経営者が考えて実践していかなければならないものです。考える力が身につかなければ、契約期間が終了した際に売上が下がってしまう恐れがあるでしょう。
美容室コンサルタントを使わず経営を立て直すには5つの方法があります。
マーケティング戦略を見直す方法としておすすめなのが以下の7つです。
はじめに取り掛かるべきなのがチラシです。前時代的な方法のように感じる方もいるでしょうが、チラシは近隣住民に自店舗をアピールする方法として最適です。
なぜ近隣住民にアピールする必要があるかというと、リピーターになりやすいからです。
実際に、株式会社ノーマリズムの調査によると「美容室・ヘアサロンを選ぶ主な決め手」の1位が「家や職場から近い」であるとわかっています。
実際に、「マイスタ®サロン」はチラシのポスティングを中心としたマーケティングで、新規顧客とリピーターを合わせて毎月450名のお客様を集めています。効果的なチラシ戦略についてはこちらを参考にしてみてください。
関連記事:
美容室はチラシだけでも集客できる!効果的なチラシ戦略のルールとは
DMはターゲット層に直接訴求できるメリットがあります。また、紙媒体のため手に取って確認しやすく、情報をより深く伝えることができます。
トッパン・フォームズ株式会社の調査によれば、DMはメルマガに比べて「読まれる可能性が高い」とわかっています。
画像出典:トッパン・フォームズ株式会社|DM に関する生活者調査 (2020年度)調査結果レポート
クーポン券や特典などの付加価値を加えれば、集客効果をより高めることができるでしょう。DMを成功させるポイントはこちらをご覧ください。
関連記事:
美容室のダイレクトメール(DM)を成功させる書き方とは?効果を出すポイントも解説
Googleビジネスプロフィールとは、Googleの検索にお店の情報を掲載できる無料のツールで、営業時間や住所、サービス内容などを詳細に設定することができます。Googleマップ上にも表示されるため、地元での認知度を高めることもできるでしょう。
MEO(地域検索エンジン最適化)対策は、お店のウェブサイトを地域検索結果で上位表示するための施策です。例えばMEO対策することで、「大阪市 美容室」といったキーワードで、上位表示されやすくなります。
主な対策は以下のとおりです。
SNSを活用することでお店の魅力やサービスの内容を発信し、ファンや新規顧客の獲得につながります。特におすすめなのがInstagramです。「ヘアログ」( https://hairlog.jp/ )を運営する株式会社ノーマリズムの調査によると、来店のきっかけとして最も多いのがInstagramであるとわかっています。
出典:DREAM NEWS|【SNSきっかけの美容院】インスタグラムが最多、満足度は「高い」。SNSをきっかけに美容院へ行った人へのアンケート調査。
YouTubeやInstagramでは、ヘアアレンジやメイク方法を紹介する動画を投稿することで、幅広い年齢層の方々にアピールすることができます。また、TwitterやLINEでは、イベント情報やキャンペーン情報を簡単に発信できるでしょう。
インターネット広告は特定のターゲット層に向けてアピールすることができます。
例えば、Google AdWordsを利用することで検索結果ページでの広告掲載や特定のキーワードでの広告配信が可能です。Facebook広告は地域や興味関心に基づいたターゲット層にアプローチできます。
アフィリエイトとは自社の店舗や商品をアフィリエイトサイトやブログなどのメディアに掲載してもらい、販促効果を高める手法です。アフィリエイトは成果が出た場合にのみ報酬を支払うため、リスクを少なく抑えたうえで集客を期待できます。
ただし、アフィリエイトパートナーや成果の見極めに注意しなければなりません。
余分な経費を削減することも大切です。見直すべきなのは以下の4つです。
紙代を削減することは、余分な経費を抑えることにつながります。例えば、ヘアカタログをデジタル化すれば、印刷コストや紙代を削減することができます。また、予約帳についても、オンライン予約システムを導入することで削減可能です。
広告宣伝費の見直しも大切です。例えば大手ポータルサイトの場合、月に数十万円の掲載料が必要になることもあります。大手ポータルサイトは不特定多数に向けてアピールできるという強みがある一方、リピーターの増加にはなかなか結びつきません。
自店舗に合ったマーケティングの方法を検討しましょう。
関連記事:
美容室経営を成功させるポイントとは?勉強内容や準備方法も解説
材料費を削減することで、利益率を高めることができます。主な削減方法は以下のとおりです。
LED照明の導入やエアコン、電気ストーブの使用を最小限に抑えることで、電気代を削減することができるでしょう。空間を有効に利用し、冷暖房の効果を無駄なく調整することも重要です。
ただ、あまりにも電気代を節約しすぎるとお客様に不快感を与えてしまいかねません。
メニューや客単価を見直すうえで重要なことは「ターゲット層に合っているか」という点です。
メニューや客単価を見直す際には「ターゲット層に合っているかどうか」を検討することが非常に重要です。例えば、若い女性をターゲット層とした美容室で高額なメニューを提供していても、需要は見込めません。
ターゲットを決めるには、以下の点を整理することが大切です。
例えば当社の場合、「35歳から44歳までの子育て世代、専業主婦、世帯年収600万円以上」などと細かくターゲット設定しています。細かく作り込むことでメニューやサービス内容を統一できるため、余計な経費の削減にもつながります。
美容室を立て直すには、サービスや接客方法の見直しも大切です。「ヘアログ」( https://hairlog.jp/ )を運営する株式会社ノーマリズムの調査によると、「美容院で嫌だった体験」の1位が接客です。
出典:DREAM NEWS|美容院で嫌だった体験は「美容師の接客」が最多!美容院で嫌だった体験アンケート調査。
サービスや接客方法が悪ければ、良くない口コミや噂が増えてしまいかねません。マナーや接遇についてのノウハウがない場合、研修を受けるのもおすすめです。
関連記事:
美容師の研修・セミナーは必要?種類や研修期間、給与を解説
スタッフを定着させるために実践すべき点は以下の3つです。
スタッフの定着を促すためには、社内のコミュニケーションを円滑にすることが大切です。例えば、次のような施策があります。
さらに、福利厚生や教育研修の充実など、スタッフが働きやすい環境を整えることも重要です。美容師が働きやすいと感じる福利厚生はこちらで紹介しています。
関連記事:
美容師の福利厚生10選!種類や現状、当社の成功事例などを紹介
美容室にスタッフを定着させるためには、給与を上げる仕組みを作りましょう。給与を上げる仕組みを作るために欠かせないのが採用です。採用では、できるだけアシスタントではなくスタイリストを雇用することがおすすめです。
アシスタントは売上に貢献できないため、雇用しすぎると収益の悪化につながりかねません。当社の場合、採用しているのはすべてスタイリストです。全員が売上を上げられるため利益率が非常に高く、業界の平均よりも5万円以上高い給与を実現しています。
関連記事:
美容師は儲かるのか?平均給与が業界平均より5万円多い理由を解説
キャリアアップのサポートもおすすめです。美容師は自身のキャリアに不安を抱いているケースも少なくありません。
特に不安を抱きやすいのがアシスタントです。実際に、JOBOONの調査では6割以上のアシスタントが「スタイリストになれるか不安だった」と感じています。
出典:JOBOON|スタイリストになれず不安……現役美容師60名の悩みや練習時間、先輩美容師のアドバイスなどを紹介
当社の「マイスタ®サロン」の場合、アシスタントの採用がないため、中途採用のスタイリストはスタイリスト→チーフ→店長→エリアマネージャー→マネージャーとキャリアアップしていきます。このようにスタッフがやりがいを感じられるような仕組みにすることも大切です。
美容室コンサルティングと契約しても、必ずしも成功するとは限りません。むしろ、経費がかさみ、利益率が下がってしまう恐れもあるでしょう。
美容室コンサルティングを検討する前に、まずは「自分でなんとかできないか」を考えるのがおすすめです。場合によっては業務提携やフランチャイズを選択肢に入れたり、サロンづくりの仕組みやノウハウなどの知識と経験豊富なパートナーに相談してみることも大切です。
「マイスタ®サロン」はサロン経営のお悩みを解決するパートナーシップ制度です。
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