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「シェアサロンとはどのような働き方なのだろう?」
独立や開業を考えている方にとって、シェアサロンという言葉は一度は耳にしたことがあるでしょう。
シェアサロンはリスクを抑えて独立する方法としておすすめです。ただし、メリット・デメリットや向き・不向きがある点に注意してください。本記事ではシェアサロンとは何かを説明し、メリット・デメリットや他の開業方法との違い、向き・不向きなどを解説します。
まずは「シェアサロンとはなにか」や雇用形態、給料形態について解説します。
シェアサロンとは、売上に対する歩合や月々の利用料金・利用時間に応じた時間制料金を支払い、施術スペースや個室をシェアしてもらえるサービスのことです。多くの場合、「美容師として独立したいけれど、店舗を持ちたいわけではない」という方に人気があります。
人気の理由は、多額の費用をかけずにすぐに利用できるという点です。例えば、美容室を開業するためには以下の費用が必要ですよね。
場合によっては数千万円程度必要になることも少なくありません。シェアサロンの場合、このような「多額の費用を支払うリスク」を極力減らして独立が可能です。
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シェアサロンを利用する際、雇用形態は個人事業主となることが多いです。法人登記している場合、法人契約となります。
したがって、「雇用」ではなく「業務委託」が基本です。
シェアサロンの場合、給料形態は以下の3種類です。
料金形態 | 料金相場 |
---|---|
月額固定料 | 12万円~30万円 |
固定料+歩合料 | 固定(2万円~5万円)+歩合60%~80% |
時間料 | 平日:1,500円〜2,000円/1時間 土日祝日:2,500円〜3,000円/1時間 |
ただし、上記はあくまで相場です。シェアサロンの形態や契約内容によって大きく異なる可能性がある点に注意してください。
シェアサロンは新しい独立の方法として話題を集めていますが、メリットとデメリットがある点に注意してください。ここではそれぞれを詳しく解説します。
まず、シェアサロンのメリットは以下の4つです。
シェアサロンはある程度自由な時間で仕事ができるようになります。細かく時間を指定して、美容室を借りることができるからです。
例えば、次のような借り方ができます。
会社員の場合、毎月決められた営業時間の中でかならず仕事をしなければなりません。美容室の都合によっては、休みたいときに休めない可能性もあるでしょう。
シェアサロンだと、自分で自分のスケジュールを決めることができます。
「来月から子育てが忙しくなるから時間単位にしよう」
「教育費を貯めたいから、これからは月単位にしよう」
このように、すべてを自分で決めることができるのです。
1人で独立する場合、時間以外の面でも自由度が高くなります。就業規則のように、従わなければならないルールはありません。
会社員の場合、基本的には就業規則に従う必要があります。場合によっては窮屈な思いをすることもあるでしょう。個人事業主としてシェアサロンをはじめる場合、このようなストレスから解放されます。
会社員の場合、1日に10人のお客様を施術して10万円を売り上げたとしても、基本的に給料はあまり変わりません。一方、シェアサロンで独立すると、売上は勤務先の会社や美容室ではなく、すべて自分の利益になります。
美容師に限ったものではありませんが、厚生労働省のデータによると、実に53.2%もの方が「会社員時代に比べて収入が上がった」と回答しています。
シェアサロンは「リスクを極力抑えて独立したい」という美容師におすすめです。店舗で開業することより、独立のハードルははるかに低いといえるでしょう。
独立にはさまざまなリスクがつきものです。例えば、テナントを契約して美容室を開業する場合、毎月賃料を支払わなければなりません。なんらかの事情で仕事ができなくなると、赤字になってしまうのです。
シェアサロンの場合、基本的に固定費はかかりません。自分のペースで休んだり働いたりできるため、店舗を構えるよりリスクは少ないといえます。
一方で、シェアサロンには以下のデメリットがあります。
会社員の場合、毎月一定の給料をもらうことができます。仕事は基本的に接客であり、集客する必要はありません。
一方、シェアサロンは開業と同じであり、お客様を見つけなければ収入は得られません。つまり、接客に加えて集客や広告などのマーケティング活動が必要になります。
シェアサロンは、使用する薬剤や備品が自己調達となる店舗もあります。あくまで美容室という場所をシェアしてもらっているだけに過ぎないからです。
また、あらかじめ用意されているセットや設備を利用するため、施術が限られてしまう可能性もあるでしょう。
シェアサロンは売上を伸ばしにくいというデメリットもあります。どれだけがんばっても、1日に施術できるお客様の数は物理的に限界があります。つまり、集客に力を入れても、自分のキャパシティを超えてしまうとお断りせざるをえなくなることもあるのです。
開業する場合、スタッフを増やしたり多店舗展開したりすることでキャパシティ以上のお客様に対応できます。経済的な成功を収めたい場合、美容室の開業に踏み切ることが大切です。
シェアサロン以外にも、開業や独立の方法はいくつかあります。ここでは以下3つのパターンとシェアサロンの違いを解説します。
面貸しとは、すでに営業しているサロンの1席をレンタルするサービスです。
あくまで席をレンタルするだけであるため、利用できる場所が狭く、プライベートな空間を保ちにくいというデメリットがあります。一方で、美容室からお客様を紹介してもらえる可能性があるのはシェアサロンにないメリットです。。
ただ、シェアサロンと面貸しは同じ意味で使われることも少なくありません。明確な定義もないため、言葉の違いよりも契約内容をしっかり確認することのほうが大切です。
業務委託の場合、サロンスタッフの一人として美容室に勤務することになります。ただし、正社員やパートなどのように美容室と雇用契約を結んで雇われているわけではありません。あくまで個人事業主、フリーランスとして業務委託契約を結ぶ形になります。
シェアサロンと違って、自分で集客する必要がなくなるというメリットがあります。一方で、契約内容によっては会社員とあまり変わらなくなる可能性もあります。。
フランチャイズとは、フランチャイズ店に加盟して開業する方法です。 シェアサロンと違って「開業」という形になるため、ある程度の初期費用が必要になります。また、売上の一部をロイヤリティーとしてフランチャイズ本部に支払わなければなりません。
一方で、シェアサロンよりさらに自由度が高くなります。フランチャイズ本部の意向に従う必要はありますが、メニューやサービス内容、機材、備品などはある程度自分で決めることができます。また、シェアサロンよりはるかに高い収入を目指すこともできるでしょう。
シェアサロンの独立は「向いている人」「向いていない人」に分かれます。あなたが「向いていない人」に当てはまる場合、他の方法で開業することをおすすめします。
シェアサロンが向いている人の特徴は以下のとおりです。
既存顧客をたくさん抱えている方は、早い段階でシェアサロンを軌道に乗せることができるでしょう。新規顧客を集客する手間が省けるからです。
例えば、シェアサロンの月額料金が5万円の場合、客単価が1万円の既存顧客を5人持っていれば回収することができます。このように、シェアサロンはあらかじめ既存顧客をある程度抱えている人の独立方法としておすすめです。
シェアサロンは「店舗」ではなく「人」にフォーカスするためSNSなどの情報発信が得意な方に向いています。
開業する場合、マーケティング方法はチラシや広告が基本です。SNSはあくまで、チラシや広告で獲得できない層にリーチする手段として使われます。一方、シェアサロンは「人」にフォーカスが当たるため、発信力があると遠方からお客様が来ることもあるでしょう。
「いつかは自分のお店を持ちたい。ただ、自己資金を貯めたり時間的な余裕を作ったりしなければならないから、まずはシェアサロンで独立したい」
このような方はシェアサロンで独立することをおすすめします。
シェアサロンが向いていない人の特徴は以下のとおりです。
シェアサロンはあくまで「店舗をシェアしているだけ」に過ぎません。そのため、自分好みのお店をつくったり、たくさんのお客様と関わったりすることはできないでしょう。
自分の店舗を持ちたい場合、シェアサロンではなく開業がおすすめです。美容室を開業するための手順はこちらで解説しています。
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美容室を独立開業するための手順とは?
多店舗展開を考えている場合、シェアサロンはおすすめできません。多店舗展開で重視されるのは経営力ですが、シェアサロンで磨かれるのはプレイヤーとしてのマンパワーだからです。
多店舗展開のメリットや成功するコツはこちらで解説しています。
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美容室を多店舗展開する5つのメリットとは?注意点や成功のコツも解説
将来的に開業して「スタッフを雇用したい」と考えている場合も、シェアサロンより開業がおすすめです。シェアサロンでは、誰かを雇用して仕事をするという経験を積むことができません。
シェアサロンで独立するより開業したほうが、経営者として成功しやすいといえるでしょう。ただし、開業にはさまざまなリスクがある点にも注意してください。リスクを最小限に抑えて開業する方法としておすすめなのがフランチャイズです。フランチャイズがおすすめな理由はこちらで説明しています。
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フランチャイズで美容室を独立開業する魅力とは?
シェアサロンは、人によっては魅力的な働き方です。ただし、さまざまなメリットとデメリットがある点に気を付ける必要があります。場合によっては、シェアサロンで独立するより開業を目指したほうが良いというケースもあります。
ただし、開業にはリスクがつきものです。リスクを抑えるには業務提携やフランチャイズを選択肢に入れたり、サロンづくりの仕組みやノウハウなどの知識と経験豊富なパートナーに相談してみることも大切です。
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