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美容室にスタッフが集まらないのはなぜ?実態と理由、対処法とは

「美容室をオープンさせたはいいものの、なかなかスタッフが集まらない」
「どのようにスタッフを集めればいいかわからない」

美容師業界は慢性的な人手不足に陥っており、このような悩みを抱える美容室オーナーは少なくありません。

魅力的な美容室をつくるためには、外的要因と内的要因を知り、スタッフの集まりやすい労働環境を整えることが大切です。本記事ではスタッフが集まらない原因を挙げ、見直すべきポイントや当社の事例を紹介します。

 

 

なぜ美容室にスタッフが集まらない?実態と理由

なぜ美容室にスタッフが集まらない?実態と理由

美容室にスタッフが集まらない背景には、美容業界の実態そのものが関係しています。ここでは美容業界の実態と、スタッフが集まらない理由について詳しく解説します。

美容業界の実態

はじめに、美容業界の実態を大きく3つのポイントに分けて紹介します。

  • 美容室の数が多い
  • 現役美容師の減少
  • 条件や将来性に不安を感じる人が多い

美容室の数が多い

日本では美容室が多く出店されており、その数はコンビニよりも多いといわれております。厚生労働省によると、美容室の数は毎年増え続けています。

美容室の数が多い

出典:厚生労働省「令和2年度衛生行政報告例の概況

美容室が増えれば増えるほど、必要となる美容師の数も多くなるのは当然です。このように美容室が年々増え続けているため、「美容師の取り合い」が起きているといえます。

現役美容師

美容室が増える一方で、相対的に美容師の数が少なくなっています。厚生労働省によると、美容師の数は令和3年度時点で56万1,475人(※)です。前年の54万9,935人から増えているものの、増加率は2%程度にとどまり美容室の増加に対してスタッフの数が追いついていません。

また、美容師は離職率が非常に高く、1年以内に他の業界に転職してしまう休眠美容師の割合は30%もあるといわれています。美容師の離職率が高い理由はこちらで解説しているので、ぜひ参考にしてください。

関連記事:
美容師の離職率が高い5つの理由!働き方改革を成功させるポイントも紹介

※参考:厚生労働省|令和3年度衛生行政報告例の概況

条件や将来性に不安を感じる人が多い

労働条件や将来性に不安を抱える美容師も少なくありません。厚生労働省によると、美容師の平均年収は約330万円ほど(※)です。しかし、この数字は30代後半や40代の美容師を含めた平均であり、20代の平均年収は200万円程度といわれています。

実際に、「元理容師・美容師が辞めた理由」の1位が「給与面」です。

元理容師・美容師が辞めた理由

他にも精神的なストレスや労働時間の長さ、休日の少なさなどから、美容師としての道を諦めてしまう人も多いのが現状です。

※参考:厚生労働省|令和2年賃金構造基本統計調査の概況

美容室が個別に抱える原因

ここからは具体的に、美容室が個別に抱える問題を説明します。美容室にスタッフが集まらない主な原因は以下の5点です。

  • 収入や休日など待遇面に問題がある
  • 人間関係が良くない
  • 労働環境が悪い
  • 求人媒体があっていない
  • 求人の掲載情報が魅力的ではない

収入や休日など待遇面に問題がある

スタッフが集まらない美容室は、待遇に問題を抱えている可能性が多いです。上述したとおり、日本は美容室が非常に多いため、収入や休日数など差別化できるポイントがなければなかなかスタッフが集まりません。

美容師は立ち仕事で朝から晩まで動き回る、体力の必要な仕事です。賃金と待遇が見合っていなければ、スタッフは集まりにくくなるでしょう。

人間関係が良くない

美容室の人間関係が良くないと、せっかくスタッフが増えてもすぐに辞めてしまいます。

人間関係を転職理由として挙げる美容師は非常に多いです。株式会社イーグラント・コーポレーションの調査によれば、転職理由の4割が「人間関係」であるとわかっています。

転職理由

出典:PR TIMES|【現役美容師500人にアンケート調査】 現役美容師が転職理由や働く美容室に求めることは?|美容師の転職事情2022年版

美容業界は売り手市場です。美容師にとって「転職しやすい環境になっている」という点を把握しておきましょう。

労働環境が悪い

「就業時間が長すぎる」といった労働環境も、スタッフが集まらない理由の一つです。美容室はさまざまなライフスタイルのお客様を迎え入れるため、一般的に営業時間が長い傾向にあります。

営業時間

営業時間に比例して、美容師の労働時間も長くなります。いくら収入が高くても、労働環境が悪ければスタッフは定着しません。特にアシスタントは営業時間外にレッスンをおこなうことが多いです。そうすると、拘束時間がさらに長くなってしまいます。

求人媒体が合っていない

求人媒体に問題がある可能性も考えられます。掲載する求人媒体を誤ると、なかなか自店舗に合った人材を見つけられません。

場合によっては、採用活動そのものを見直す必要があるでしょう。求人媒体以外にも、美容師を採用する方法はいくつかあります。

  • リファラル採用を実施する
  • 人材紹介を利用する
  • 専門学校にOB訪問など行う
  • SNSで告知する

美容室の規模や状況によって、採用方法を選択することが重要です。求人媒体の選び方はこちらをご覧ください。

関連記事:美容師を採用する方法とは?おすすめの手法や求人媒体・募集成功のコツまで解説

求人の掲載情報が魅力的でない

求人媒体の選び方を間違っていなくても、掲載内容が魅力的でなければスタッフは集まりません。

場合によっては待遇面は悪くないものの、文章や書き方で求職者から不安に思われている可能性もあるでしょう。掲載情報の書き方だけで、求職者が抱く印象は大きく変わります。

美容室にスタッフが集まらないときに見直すポイント

美容室にスタッフが集まらないときに見直すポイント

美容室にスタッフが集まらない場合、見直すポイントは以下の7点です。

  • サービスの見直し
  • スタッフの意見を取り入れやすい環境づくり
  • 多店舗展開してスタッフが働きやすい環境づくり
  • 助成金の活用
  • 休眠美容師の採用
  • 採用代行を検討
  • 採用戦略の見直し

サービスの見直し

まずは美容室のサービスを見直すところからはじめましょう。例えば、「他店より安くしたいから」といってサービス料金を大幅に下げるのはおすすめしません。なぜなら、客単価が下がるとスタッフに還元できなくなってしまう可能性があるからです。

スタッフが集まる魅力的な美容室にするためには、収入や待遇を改善することが大切です。しっかりと利益を確保できるよう、サービスを見直しましょう。

スタッフの意見を取り入れやすい環境づくり

スタッフを定着させるためには、意見を取り入れやすい環境づくりが重要です。普段からコミュニケーションを取る時間を設け、風通しの良い環境を心がけましょう。

ここで大切なのは「好きなことをそのまま発言して良いわけではない」という点です。すべての発言を許してしまうと秩序が保たれなくなってしまい、かえって人間関係の悪化を招く可能性があります。一定の節度を保ったうえでやりとりできる環境が理想です。

多店舗展開してスタッフが働きやすい環境づくり

多店舗展開すると店舗ごとに就業時間や環境を変えることができ、スタッフのニーズに合わせた働き方を提案できます。

ただし、多店舗展開にはリスクもあるという点に注意しましょう。爆発的な売上の増加を目指せる一方で、固定費が二重、三重にかかってしまい、利益が減ってしまう可能性もあります。多店舗展開を成功させるコツはこちらを参考にしてください。

関連記事:
美容室を多店舗展開する5つのメリットとは?注意点や成功のコツも解説

助成金の活用

スタッフを集めるうえで、受けられる助成金を把握しておくことは非常に重要です。助成金を利用することでキャッシュフローにゆとりが生まれ、スタッフの待遇改善や採用、労働環境の改善などに取り組むことができます。

2023年現在、美容室が受けられる助成金の一部を簡単に紹介します。

助成金の種類 要件
業務改善助成金 設備投資などの業務改善、従業員への最低賃金のアップによりかかった経費の一部を助成する制度。
キャリアアップ助成金 従業員のキャリアアップを助成することで、事業主が受け取れる助成金。
トライアル助成金 対象の労働者を一定期間採用することで、一人あたり最大月に4万円受け取れる制度。

※審査が必要です

<参考>
厚生労働省|キャリアアップ助成金業務改善助成金トライアル雇用助成金(一般トライアルコース)

休眠美容師の採用

休眠美容師の採用を狙うのも選択肢の一つです。休眠美容師とは、美容師免許を取りながらも美容師の仕事を離れてしまった人のことを指します。

ホットペッパービューティーの調査によると、美容師の約42.3%が「美容師の職業を辞めたことがある」とわかっています。

美容師の職業を辞めたことがある
​​
出典:ホットペッパービューティー|【休眠美容師】復職サロン探しの‟重視点“給与・福利厚生を上回るのは…?

休眠美容師の中には、結婚や出産・育児で現場を離れてしまった女性も少なくありません。つまり、女性の働きやすい労働環境を実現することで、即戦力の人材を集めやすくなるでしょう。

採用代行を検討

採用代行とは人材紹介サービスと異なり、社内の採用に関する業務を外部に委託することを言います。

採用のスペシャリストに業務を任せられるため、日々の経営や美容師としての業務により注力ができるでしょう。

採用戦略の見直し

競合の多い美容業界で多くの人材に選ばれるためには、他店との差別化が重要です。他店と差別化するためには、徹底的にターゲット選定しましょう。

例えば当社の場合、「35歳から44歳までの子育て世代、専業主婦」をターゲットにしています。このように明確化することで店舗のコンセプトが決まり、「どのようなスタッフを採用するべきか」といった指針を作りやすくなります。

スタッフを集めるために当社が取り組んでいること

スタッフを集めるために当社が取り組んでいること

当社は人手不足に悩むどころか、年々スタッフが増加傾向にあります。ここでは当社がスタッフを確保するために取り組んでいるポイントを3つ紹介します。

  • 従業員満足度の向上
  • 即戦力になるスタイリストのみの採用で時間単位の生産性を高める
  • 営業時間の工夫

従業員満足度の向上

顧客満足度とともに重視すべきなのが従業員満足度です。従業員満足度を高めることでサービスの質が改善し、顧客満足度の向上にもつながります。

当社では従業員満足度を向上するために、賃金の見直しと労働時間の改善に取り組みました。結果として、給与・休日ともに平均を大きく上回っています。

マイスタ®サロン 全国平均
平均給与 約28万5,000円 約20万3,000円
年間休日 115日 90日前後

当社の具体的な取り組みはこちらをご覧ください。

関連記事:
美容師を高待遇にするのは難しい?給与・年間休日・職場環境を魅力的にするためには

即戦力になるスタイリストのみの採用

当社ではアシスタントの採用をやめ、即戦力のスタイリストだけを採用しています。アシスタントはスタイリストに育つまで、直接売上に貢献することが難しいからです。

スタッフを経験豊富なスタイリストで揃えると、全員が売上に貢献できるようになります。店舗の売上が高くなれば利益をスタッフに還元することでき、職場環境の改善につながります。

営業時間の工夫

「マイスタ®︎サロン」の加盟店では、朝の9:30から夜の18:00もしくは19:00までの営業時間を推進しています。営業時間を短くすることで、幅広いスタッフが働きやすい環境を実現できるからです。

従来の美容室は営業時間が長く、子育て中の女性が働きにくい環境でした。当社の場合、子育て中の美容師でも安心して働けます。以下は子育てをしているスタッフのスケジュールです。

子育てをしているスタッフのスケジュール
※時短社員の場合

スタッフが集まらない美容室を脱却しよう

スタッフが集まる美容室を創るには、待遇や職場環境の改善が大切です。待遇や職場環境を改善すると売上も上昇し、さらにスタッフが集まりやすくなります。

ただ、「一人ではなかなか環境を改善できない」という方も多いでしょう。そのような場合、業務提携やフランチャイズを選択肢に入れたり、サロンづくりの仕組みやノウハウなどの知識と経験豊富なパートナーに相談してみることも大切です。

「マイスタ®サロン」はサロン経営のお悩みを解決するパートナーシップ制度です。

集客や人材の問題で悩む”関西の美容サロン様”に女性美容師が働きやすいサロンづくりの仕組みやノウハウを共有し、サロン経営のサポートをいたします。

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