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美容室を独立開業するには、あらかじめどんな手順を踏んで進めるべきか知っておかなければ、想定外の問題が多発して計画倒れになってしまう可能性もあります。
そこで今回は、美容室の独立開業に向けて夢は広がるけれど、実際のところ、何から始めればいいかわからない…という方のために、開業までに何をどのような手順で進めればいいのか解説していきます。
美容室を独立開業する際、店の内装やメニュー設定などに目が行きがちですが、出店エリアの調査やターゲット設定、什器の調達や融資審査など、数多くのタスクが待ち構えています。
独立すると決めたからには、わからないことを先送りせず、計画的に開業準備を進めることが大切です。
では、具体的にどういった手順で準備を進めていけばよいのでしょうか?
美容室を独立する際にスムーズに開業するために踏んでおきたい手順をまとめると下記になります。
では一つずつ詳しく解説していきます。
美容室を独立開業する際に、まず考えておきたいのは、「したいこと」と「できること」を区別しておくことです。
特に美容師として働きながら思い描いてきた夢や理想を詰め込みすぎて、現実とのギャップが生まれてしまい、経営が上手くいかなくなるのでは本末転倒です。
そのため、美容室を独立開業する際には、まず顧客や出店候補地など、理想と現実にギャップを生まないように、ターゲットを絞って戦略を練ることが必要です。
どの世代の顧客なのか?年齢は?性別は?来店する時間帯は?何をよく買う?どういう買い方をする?…など、顧客の目線になって考えることが、美容室経営のスタートです。
その「誰に・何を・どのように」提供するのか顧客目線で考え、自分ができることは何なのか?その範囲内でしたいことは何か?…を考えなければ、独りよがりな美容室になってしまい、経営は長続きしません。
美容室を独立開業する上で大切なことは、お客様が来たい美容室とは何かを考えること。
ターゲット層を決め、その上で自分が「したいこと」と実際に「できること」の区別をしてから、開業までの具体的なスケジュールを立て、客数や単価、経費などの収支シミュレーションを繰り返すことが大切です。
美容室を独立開業する手順の2つ目は出店候補地の市場分析です。
前述したとおり、自分のできることを、顧客目線で区別できれば、"誰に、何を買ってもらうのか"が少しずつ見えてきているはずです。
そこで次は「どこで」が大きな選択になります。
この「どこで」、つまり出店場所を間違えると、魚のいない池でずっと釣りをすることになるため、主観や思い込みではなく、人口統計や世帯数、所得層などデータで客観的に探していくことが成功への近道となります。
美容室の出店候補地を分析し、来て欲しいターゲット層がいるエリアが見つかったら、次は具体的な不動産・テナントを探します。
ここでの注意点は、建物自体の視認性や立地条件を確認するのはもちろんのことなのですが、物件によっては内装に無駄なコストがかかる場合があるので確認が必要です。
無駄なコストがかかる例としては、下記のようなものがあります。
上記のような無駄なコストを抑えるためにも、物件を決定する前に、あらかじめ専門のデザイン会社や工事会社に現地調査を依頼するのが安心です。
物件選びは、その後の美容室経営に大きく影響してきます。そのため、慎重にリサーチしながら納得のいく物件を選びましょう。
美容室を出す物件が決まったら、次は美容室の商品や設備等を発注する取引先の検討です。
この時点では、まだ発注までは必要ありませんが、金融機関の融資審査に必要な項目として、テナントが決まっていることや、設備関連の見積りが必要となります。
融資の審査に必要な各項目の見積りを出してもらうためにも、このタイミングで設備等を発注する取引先を選定しておく必要があるのです。
美容室を独立開業する上での大きな山場と言えば、融資審査です。
自己資金のみで独立できる方は問題ないのですが、多くの場合、金融機関から融資を受ける方がほとんどです。
その審査を受ける際に融資担当者が見ているのは、下記のポイントとなります。
つまり、融資する側は、「返済はきちんとできるのか?」「計画は妥当で整合性や説得力はあるか?」などを見ているのです。
そのため、美容師としての自身のキャリアや返済可能だと言い切れる根拠などを事前に用意すること、そして"誰に、なにを、どうように買ってもらうのか"を事業計画書で伝えることが重要となります。
また、融資を受ける際には、審査結果が出るまでに一定期間が必要なので、開業日から逆算して、計画的に準備が必要です。
美容室の経営者ともなれば、誰もが多くの課題と悩みを抱えることになります。
美容室の独立開業に不安を持つ場合は、業務提携やフランチャイズを選択肢に入れたり、サロンづくりの仕組みやノウハウなどの知識と経験豊富なパートナーに相談してみたりすることが大切です。
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