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「美容室のメニューは何が儲かるのだろう」
「儲かるメニューを考案したいけれど、アイデアが浮かばない」
美容室の売上を伸ばすためには、商品であるメニューの内容や料金設定が大切です。できる限り利益率が高くリピートされやすいものを考案しましょう。
本記事では美容室の儲かるメニューについて解説し、7つの具体例と考える際のポイントを解説します。
美容室の儲かるメニューとは、以下の3つです。
利益率とは、売上に対する利益の割合です。利益率が高ければ高いほうが儲かりやすくなります。
例えば、20,000円のサービスに対して20,000円の経費がかかっていれば利益率は0%です。つまり、そのサービスをどれだけ売っても利益になることはありません。
また、20,000円のサービスに対して材料費が0円でも、サービスの提供に3時間かかっていれば利益率が低くなる可能性があります。極端ではありますが人件費が時給6,000円だと仮定すると、利益は2,000円程度しかありません。このようにして、サービスの利益率を計算しましょう。
リピートされる定番のメニューを作っておくのもおすすめです。「多くの方にリピートされる」とわかれば用意しておくことができるため、経費や時間の節約につながります。
定番のカットやカラー以外に「どのようなメニューがリピートされているか」を計算しましょう。リピートされているものがなければ、オリジナルメニューを作ってみるのもおすすめです。次で「儲かるメニュー例」を紹介しますので、ぜひ参考にしてください。
2つ以上のメニューを組み合わせたセットメニューは、儲かるメニューづくりの基本です。例えば、次のようなセットメニューがあります。
中にはセットにすると「売上が下がるのでは」と心配する方もいるでしょう。セットメニューを作ることには2つのメリットがあります。
上述したとおり、利益率を考える際には「そのサービスにどのくらい時間がかかったか」も計算しなければなりません。セットメニューを作ることで時間の削減につながるため、利益率も高くなります。
また、割引が発生することでお客様の満足度が高くなり、リピート率の向上にもつながるでしょう。
ここでは以下2つの視点で、儲かるメニュー例を紹介します。
株式会社リクルートの調査によると、「この1年間で興味を持つ、または実際に利用した」美容室のメニューランキングは以下のとおりです。
ここではTOP3である以下のメニューについて解説します。
最も多くのお客様が関心を寄せているのは髪質改善(トリートメント)です。髪質改善とはトリートメント剤と熱の効果で、毛髪内部に栄養を浸透させて補修し、髪質の改善をめざすトリートメントのことです。
特にZ世代(10代後半)の女性は、髪型のセットよりも「髪質にお金をかけたい」と考える傾向にあります。
出典:株式会社リクルートホットペッパービューティーアカデミー|Z世代は、ヘアスタイルよりも「髪質改善」にお金をかけたい
若い女性をターゲットにする際は、髪質改善(トリートメント)の導入を検討してみても良いでしょう。
男女ともに人気が高いのはヘッドスパです。株式会社ROIの調査によると、「美容室(理容室)でカット以外にやってみたい施術を全て教えてください。」の問いに対する答えは「ヘッドスパ・ヘッドマッサージ」が最も多いとわかっています。
出典:PR TIMES|株式会社ROI 美容室(理容室)の利用状況に関する意識調査
ヘッドスパはリピート率が高い点も魅力です。スリーエム株式会社の調査によると、77%もの方が3ヵ月以内に1回はヘッドスパを受けています。
出典:PR TIMES|スリーエム株式会社 美容院でヘッドスパを定期的にしてる人の割合は?施術を受ける間隔は?
リピート率を高めたい場合、ヘッドスパの導入がおすすめです。
縮毛矯正も人気のメニューです。特に、湿気によって髪がうねることから「夏にニーズが高くなる」とわかっています。実際に、株式会社リクルートホットペッパービューティーアカデミーによれば、「縮毛矯正」の検索数は3月よりも6月のほうがすべての年代において多くなっています。
特にニーズがあるのは40代の女性です。40代の女性をターゲットにしている場合、縮毛矯正のメニューがおすすめです。
美容室の中には、独自性のある面白いメニューを取り入れているところもあります。例えば、次のようなメニューです。
美容室に癒しを求めるお客様も珍しくありません。株式会社NEUTRALの調査によると、スキンケアはヘアケアよりもニーズが高いとわかっています。
フェイシャルマッサージの提供には「特別な資格が必要ない」というのも大きなメリットです。全国で講習がおこなわれているため、比較的簡単にスキルを身に付けられるでしょう。
女性をターゲットにしている場合、メイク直しやメイクのアドバイスもおすすめです。cuelet株式会社の調査によると、自分のメイクに満足している人は30%程度しかいません。
特に女性の中には、美容室に行ったあとで「友達や彼氏に会う」という方も少なくないでしょう。カットやカラーとともにメイク直しやアドバイスなどのサービスがあれば、女性のお客様に対する満足度の向上につながります。
アイブローカットやネイルも女性に人気です。女性の中には、美容室だけでなくエステやネイルにも定期的に通っている方も多いです。美容室でアイブローやネイルも完結すれば時間短縮になるため、お客様の満足度も高くなるでしょう。
育毛もお客様のニーズが高くなっています。特に女性のニーズは急速に高まっており、育毛剤の新規購入数は2021年から2022年にかけて148%も増加しています。
特に注目されているのがヒト幹細胞培養液による育毛メニューです。ヒト幹細胞培養液(ヒト幹細胞エキス)とは、皮下脂肪から採取した脂肪由来の幹細胞です。真皮幹細胞に働きかけ、肌細胞を活性化させるとされています。
ヒト幹細胞培養液による施術は、美容室でも可能です。数回に渡って施術することが前提になることが多いため、リピート率の増加にもつながります。
美容室の儲かるメニューを考えるポイントとして大切なのが以下の5つです。
美容室の経営戦略を見直す方法には4つの選択肢があります。
まずは客単価を見直しましょう。株式会社リクルートのホットペッパービューティーアカデミーによると、「1回あたりの利用金額とカラー利用率」は2022年において7,345円です。
画像出典:美容センサス
客単価が7,345円以下の場合、見直しが必要といえるでしょう。カットやカラー、セットメニューの料金を検討しなおすことがおすすめです。
クーポンや割引券を提供しすぎると新規顧客数は増えますが、客単価が下がり利益率が低下してしまいます。また、「割引があるときしか行かない」というお客様が増えるため、リピーターがなかなか増えません。
クーポンや割引券をバラまかず、顧客満足度を高めてリピーターを増やすことが大切です。
リピーターは、美容室にとって最も安定した収入源です。また、リピーターが多くなるほど口コミや紹介なども広がりやすくなるため、新規客獲得にもつながるでしょう。
リピート率を高める詳しい方法はこちらで解説しています。
関連記事:
美容室をリピートしない理由5選!リピート率平均を改善するための施策や成功事例も解説
サービスの内容を改善することも大切です。株式会社ROIの調査によると、「美容室にリピートする理由」の1位が「技術が良い」であるとわかっています。
画像出典:PR TIMES|株式会社ROI 美容室利用についての意識調査
ここで大切なのが「技術の高いスタッフを雇用する」という点です。スキルのある人材を雇用できれば、教育の時間を削減することができます。
技術の高いスタッフを雇用するためには、魅力的な美容室をつくらなければなりません。魅力的な美容室づくりに必要なことはこちらで解説しています。
関連記事:
美容室にスタッフが集まらないのはなぜ?実態と理由、対処法とは
美容室で儲かるメニューを考えるうえで、ターゲットを明確にすることは非常に重要です。ターゲットを明確にすることで、顧客のニーズや好みに合わせたメニューを提供できるからです。
ターゲットを決めるには、以下の点を整理しましょう。
例えば当社の場合、「35歳から44歳までの子育て世代、専業主婦、世帯年収600万円以上」などといったターゲットを設定しています。
ターゲットを明確にすることで「どのようなメニューが求められているのか」の判断が容易になり、無駄な出費を抑えることができます。まずはターゲットを明確にし、そのうえで魅力的なメニューを提供しましょう。
お客様のニーズを把握することも重要です。ニーズはターゲットや地域によって異なります。
ニーズを把握する方法はいくつかあります。
「検索を利用する」とは、Googleなどの検索エンジンを使って地域のニーズを確認する方法です。例えば難波にある美容室の場合、「美容室 難波」で検索すると次のキーワードが表示されます。
ここから「難波の美容室ではデジタルパーマやストレートパーマのニーズが高い」とわかります。
メニュー名は親しみやすく、魅力的なものがおすすめです。名称にこだわることでお客様が興味を持ち「利用してみたい」と感じやすくなるでしょう。
例えば、単に「カット」と記載するより「スタイリングカット」や「トレンドカット」「似合わせカット」にするほうが、お得感を抱きやすくなります。
限定メニューの導入は、お客様に特別感を味わってもらえるでしょう。人間には希少性が高いもの(めったに手に入らないもの)に魅力を抱きやすいという性質があります。これはマーケティング心理学において「希少性の原理」として知られています。
例えば、夏には爽快感を感じさせる炭酸ヘッドスパ、冬には乾燥肌に効果的なフェイシャルメニューなど季節に応じたメニューの提供が考えられるでしょう。「限定」「先着◯名様限り」「◯月◯日まで」などの特別感を演出して、限定メニューを作ってみましょう。
メニューが「儲かるかどうか」によって、美容室の売上が左右されます。なかなか売上が高くならない場合、本記事で紹介した点を踏まえてメニューを考案してみましょう。
ただ、どれだけ儲かるメニューを作っても、美容室の売上には限界があります。限界だと感じる場合、業務提携やフランチャイズを選択肢に入れたり、サロンづくりの仕組みやノウハウなどの知識と経験豊富なパートナーに相談してみることも大切です。
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集客や人材の問題で悩む”関西の美容サロン様”に女性美容師が働きやすいサロンづくりの仕組みやノウハウを共有し、サロン経営のサポートをいたします。
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